前鳥神社(神奈川県平塚市)を参拝

f:id:otomasaki:20190315021040j:plain

さて、相模國六社巡りです。

一之宮の寒川神社の次に訪れたのは、平塚市四之宮四丁目に鎮座する前鳥神社。「前鳥」は「さきとり」と読みます。前鳥神社は相模國の四之宮。地名の四之宮〔しのみや〕は当社が由来といわれています。

相模六社巡りを一之宮から始めたので、次は二之宮、続いて三之宮と巡るべきかもしれませんが、そうはしませんでした。一之宮の寒川神社から四之宮の前鳥神社までは、相模川を越えて歩いても一時間程度。散策には丁度よいので、近いところから順次参拝ということで。

f:id:otomasaki:20190315021250j:plain

前鳥神社は、延喜式神名帳に載る古い社。現在の祭神は菟道稚郎子命〔うぢのわきいらつこのみこと〕、大山咋命〔おおやまくいのみこと〕、日本武尊〔やまとたけるのみこと〕の三柱ですが、主祭神菟道稚郎子命

この神様を祀る神社は多くない。名の知られた処では、京都府宇治市宇治神社があるが、東国では稀らしい。

菟道稚郎子命は、応神天皇の皇子で皇太子となったが、異母兄の大鷦鷯尊〔おほさざきのみこと〕、後の仁徳天皇皇位を譲る為に、自ら死を選んだとされている。

ところが、実は亡くなられたのではなく、一族と共にこの地へ移ってこられて、ここに住まわれたという伝承があるという(『日本の神々~神社と聖地~11関東』)。東国では珍しい御祭神を祀っているのは、そうゆう由緒があったとしても不思議ではない。

実のところは、菟道稚郎子命ご本人ではなく、ご遺族とか、末裔とか、あるいは命を慕う人が、この地に移り住んで祖神として祀るようになったのでは、と想像。

f:id:otomasaki:20190315021417j:plain

緑の参道を抜けると、正面に御社殿が建つ。参道に河津桜、拝殿脇には寒桜が境内に彩りを添えていた。もうすぐ春ですね、いやもう春ですね。

一之宮を参拝した後では、訪れる人が少いと感じる。それでも、お参りに来る人は絶えない。賑やかであるよりも、この方がいい。お祭りみたいに賑わいのある時も好きだけど、日頃のお参りは、ゆっくりのんびりお参りしたい。

御朱印をいただく。御朱印は前鳥神社のほかに、境内社の神戸神社、奨学神社の御朱印もいただくことができるが、今日のところは前鳥神社の御朱印のみとした。

ちなみに、奨学神社は百済阿直岐〔あちき〕と博士王仁〔わに〕と菅原道真を祀る。そして、神戸神社は天照大神素盞嗚命が祀られている。

新編相模風土記. 巻39至78 - 国立国会図書館デジタルコレクション

f:id:otomasaki:20190302165255j:plain

前鳥神社〔さきとり じんじゃ〕 神奈川県平塚市四之宮四丁目 JR東海道線平塚駅より約4キロ 御祭神:菟道稚郎子命大山咋命日本武尊 延喜式内社 相模國四之宮 旧郷社

日本の神々―神社と聖地〈11〉関東

日本の神々―神社と聖地〈11〉関東